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┃☆┃検索エンジンで調べ学習−成功体験をサポートする(1)−
           須藤史晴@教室ドットコム活用方法研究会
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1.成功体験がないと,しない/できない

 休み時間にコンピューターを使いに来る子どもたち。その中に,検索エンジンを使っている子どもと,そうでない子どもがいます。その差は,どこにあるのでしょうか?

 技術的な差や,発達段階だけで全てを説明することはできません。たとえ家にコンピューターのない1年生だろうと,「○○のページを見たい!」という思いがあって,「先生!『○○』ってここ(検索エンジンのキーワード入力欄)に入れたいんだけど・・・」と言ってきます。

 「ここをこうすれば,こういうページが見られる(らしい)」。こういった成功体験があってこそ,コンピューターを自らの意志で使うことができるのです。

2.検索エンジンは,難しい!?

 コンピューターを使った学習の中でも,ホームページwebpageを使った調べ学習は特別大きな注目を集めています。しかし,小学生が検索エンジンを使う際には,大きな困難が伴います。

 そもそも,サーバーやそこにあるファイルといった概念が抽象的で非常にわかりにくい上に,学習に有用なページは,なかなか見つけにくい場合が往々にしてあるからです。

 しかし,検索エンジンを使ってうまくいった成功体験さえあれば,こうした問題は解決へと向かって行きます。問題は,教師がそこまでの道筋をどうやってサポートするか,です。

3.失敗例とそこからのスタート

 Yahoo!きっずで「水」や「水道」で検索してみましょう。うまくいきますね。こうした題材を調べる時は,特別のサポートを調べな
くても,ある程度の成功は保証されています。

 問題は,「ヘチマ」のような特定のもので調べる時です。Yahoo!きっずで調べても,ヒットしません。逆に,gooなどで調べると,1日では見きれないような大量のページがヒットします。

 このままでは,授業時間中ずっと,適切なページを求めて「迷子状態」になる子どもも出てきそうです。検索エンジンで成功体験を得られなかったその子どもは,以後,「コンピューターで調べたい!」と思うでしょうか?

 こうした最低限の成功体験を保証するためにkyositu.comの登録機能が活用できます。


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┃☆┃検索エンジンで調べ学習−成功体験をサポートする(2)−
          須藤史晴@教室ドットコム活用方法研究会
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 インターネットで調べ学習,授業中ず〜っと目的のページにたどりつけない,「迷子」を出さないためには?

1.授業前のサポート

 4年生がヘチマのことについて調べる場合を例にしましょう。まず,子どもがノーヒントで調べることができる範囲を調べます。学校にあるのコンピューターのホームページhomepage(最初のページ)から行くことのできる検索エンジンで「ヘチマ」で検索してみます。多数のページがヒットした場合は,はじめの5件のみ見ます。

 ヘチマの場合,こうした検索方法では,適切なページが見つかりません。理由としては以下のものぐらいでしょうか。

・ヘチマのみを扱ったページが少ない(植物のページは多い)
・大きな企業や団体ではなく,一個人がつくったページがほとんど
・「糸瓜」と漢字表記してあるページもある

 こうしたページも,見つけることが不可能なわけではありません。ただ,大量にページをストックしてある検索エンジンで複数のキーワードを指定してやらなければなりません。これを検索エンジンを使い慣れない小学生に要求するのは,酷です(ある程度の成功体験を積んでないと,こうした知識も生きてきません)。


 そこで,kyositu.comの登場となります。教師は,上記のように「よいページなのだがたどり着くのが難しいページ」を見つけたら,kyositu.comの登録ページ(http://www.kyositu.com/index2.htm)に行って,ページを登録してしまえば良いのです。登録は即座に行われ,検索をすれば一番上に来ます。


 あとはkyositu.com(http://www.kyositu.com)にリンクをはっておくだけです。「お気に入り」に「教室・ドット・コム」を入れておいてもいいです。ただ,英文字表記だと子どもに敬遠されてしまうので,「教室・ドット・コム」などとすると良いでしょう。

2.授業中のサポート

 コンピューターを使った授業は,台数にもよりますが,とにかく手がかかるので,授業中はたとえTTであっても忙しく動きまわることになりますが,検索エンジンを使う場合の注意が一点だけあります。それはトラフィックです。

 トラフィックとはネットワークの混雑の具合です。ネットワークはたくさんの人が使っている場合,反応速度が非常に遅くなってしまうのです。

 検索ボタンを押しても,いつまで待っても結果の画面にならない,こんな状態では,せっかく高まった子どもの期待もしぼんでしまいます。

 複数の検索エンジンへのリンクをはっておくと,すいている検索エンジンに切りかえることができます。残念ながらkyositu.comも10以上の要求を一度に受けると,極端に遅くなります。

 時間帯としては,昼休みと5時間目は避けたほうが賢明です。昼休みのサラリーマンが大量に使うのです。また,教室のコンピューターをグループ分けして,順番に検索エンジンを使うのも効果的です。

 その他,トラブルなどでどうしても結果画面に進めない場合は,思いきって授業を打ち切りましょう。そして,次の授業までに検索結果の画面をダウンロードしてファイルに保存しておくのです。それをそれぞれのコンピューターのデスクトップに配布しておけば,次の時間は検索結果画面から授業をすることができます。

 いずれにせよ,授業中は「ネットワークがどれぐらい混んでいるのか?」を常にチェックしながら,柔軟でスムーズな進行を心がけます。

3.授業後のサポート

 授業後は,成功体験を共有できるようにしましょう。成功体験のおもしろいところは,「A君がああやったら,うまくいったらしい
」といった伝聞でも,ちゃんと次につながることです。

 学習の成果を発表したり,ものづくりに発展して行く場合は,出典を明らかにするだけではなく,「どうやって検索したか」を書く
ことにします。

 画面・画像をプリントする場合は,申し込み制にします。「この画面・画像をプリントしたい!」と思ったら,それを保存してもらいます。重複やミスプリントなども減って,経済的です。子どもたちは,1枚の紙に「プリントをたのんだページの題名と行き方」を書きます。誰がどんなものをたのんでいるかがわかります。


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